品種 / クローナル

品種 / クローナル

「品種」とは、各産地の茶業研究所によって開発され、性質が固定化されて流通しているもの。茶園で茶樹を植え替える際には、種子では育成に時間がかかること、また収量の改善が見込めることなどから、多くの場合で品種が使われます。実生が雑種の集合体であるのに対し、品種は基本的には同じ遺伝子を持つことから、単一の品種で作られたお茶にはその品種特有の香りや味わいが現れます。

■ダージリンの品種

インドの品種はTRA(茶業研究所)のもとで交配や茶園からの優良品種選抜などによって開発されます。同じ遺伝子を持つ個体(クローン)を増やす手法によって作られることから「クローナル」「クローナルティー」「クローナルブッシュ」などと呼ばれています。1967年に最初のクローナルがリリースされて以降、現在ダージリン向きクローナルとして29種が開発されています。よく知られた品種として「AV2」「P312」「B157」「T78」などがあります。

■アッサムの品種

アッサムでは基本的に品種ごとに製茶をすることはありません。しかし一部の茶園で作られる高品質なオーソドックス製法のお茶を作る際には「P126」が使われることがあります。「P126」はゴールデンティップが多く、香り高いお茶が作られることで人気の品種です。

■日本の品種

日本の品種は基本的には緑茶用が中心ですが、中には紅茶や烏龍茶などの発酵茶向けに開発された品種もあります。「べにふうき」「べにひかり」「べにほまれ」など「べに」が付く品種はインド導入種の血が入った紅茶用品種です。当然のことながら茶園では緑茶用品種が多いので、これらの品種をどのように紅茶に仕上げるかという点も作り手の腕の見せどころであり、国産紅茶の面白いところ。「香駿」「いずみ」など、香りに特徴がある品種を中心に様々なキャラクターの紅茶が作られています。

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