2026 年 6 月、「新茶を愉しむ会」を開催しました。t-break として初めての試みでしたが、2 回とも満席となり、たくさんの方にお運びいただきました。あらためて御礼申し上げます。

この会は、新茶の入荷に合わせて開く、季節ごとの集まりです。届いたばかりの茶葉を、水出しのアイスから丁寧に淹れたホットまで抽出方法を変えながら味わい、さらにその新茶に合わせたペアリングのフードを添える。そうして一つの新茶の魅力を、いろいろな角度からとことん味わっていただく——そんな会として企画しました。

今回の主役は、2026 年シーズンのダージリン・ファーストフラッシュ。天候に苦しめられたシーズンの最後にようやく出会えた、自信を持っておすすめできる茶葉です。茶園と品種の異なる 2 種をご用意し、同じ春摘みでもこんなにも違うのか、という驚きを、抽出方法を変えながら一杯ずつ味わっていただきました。

ペアリングという楽しみ方

今回ペアリングを手がけてくださったのは、ソムリエでありパティシエでもある塚越慎之介さん(taner, タネール)。ファーストフラッシュの個性に合わせて、意外な食材を組み合わせた一皿を用意していただきました。

たとえば、生ハムや鮎。紅茶とは結びつきにくいと思われがちな食材ですが、実際に合わせてみると、お茶の香りと余韻が食材の味わいを引き立て、驚きとともに楽しんでいただけたようです。ファーストフラッシュの繊細な香りにも、多くの反応をいただきました。

どこで、誰が、どのように作っているか

t-break はシングルオリジンティー専門店として、毎年インドやスリランカ、日本の産地に足を運び、生産者と会い、そのシーズンの茶葉を選んでいます。一つひとつのお茶の個性が、どこで、誰の手で、どのように生まれているのか。それを伝えることを、私たちは何より大切にしています。

会では、茶園のマネージャーから参加者のみなさんへ向けたビデオメッセージを上映しました。はるか遠くの産地から作り手が直接語りかける——そのお茶がどんな場所で、どんな人の手から生まれているのか。写真とともに、茶園やマネージャーにまつわるエピソードもお話ししました。

産地の空気や作り手の存在まで含めて味わっていただけるのは、こうして一つの新茶にじっくり向き合う会だからこそだと思っています。一杯のお茶の向こう側にいる人を感じながらいただく時間は、いつものティータイムとは少し違うものになったのではないでしょうか。

そしてこの日は、先行でお披露目したセリンボン茶園のセカンドフラッシュも登場しました。サンプルとして持ち帰った手元の茶葉からお出ししたもので、まだ一般にはご案内していないお茶でしたが、評判がよく、私たちにとっても手応えのある時間になりました。

その場で生まれる、お茶のやりとり

会の途中では、ファーストフラッシュとセカンドフラッシュではなぜ水色(すいしょく)が違うのか、といった素朴な質問も自然にあがりました。こうした疑問にその場でお答えしながら進むのも、この会ならではの時間です。たくさんの知識がなくても、興味を持って味わえば楽しめる。そんな雰囲気の会だったように思います。

準備はしっかり進めてきたつもりでしたが、初めての会ということもあり、始まるまでは正直なところ不安もありました。ですが、みなさんが紅茶を楽しんでくださる姿を見るうちに、私たち自身も楽しみながら会を進めることができました。

新茶の一つひとつとじっくり向き合い、そのストーリーとともにとことん味わう——こうした会を、これからも季節ごとに続けていきたいと思っています。次回の詳細が決まりましたら、あらためてご案内します。今回ご参加いただけなかった方も、次の新茶の季節にぜひご参加ください。

 

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